studio negi’s diary

studio negiとして活動しているアクセサリー作家、ネギのブログ


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UV樹脂の硬化収縮

どうも。ネギです。

お題の要望があったので、早めに次のブログです。

 

ところで皆さん、UV樹脂の硬化収縮って知ってます?そのまま、固まるときに縮む性質のことです。普通UV樹脂だと10%以内くらいで収縮率が商品によって違います。

ハンドメイド用のアクリル系UV樹脂では収縮率を抑えてあるとは思いますが、それでも5%~数%くらいは収縮があるように思います。

ですが、明らかに5%以上収縮しているように見える場合と、表面がつるつるにできる場合の2パターンがあると思います。今回はその理由についての解説です。

 

問題は硬化深度と光の当たり方です。

硬化深度という、聞きなれない言葉が出てきたかと思います。硬化深度というのは特定のUV樹脂、特定のUVランプ(特定の波長の光)を使ったときに固めることができると想定されている樹脂の厚みです。UV樹脂では1㎝くらいを想定された商品が多いようです。UV樹脂は透明性の高いものが多く、カラーリングも薄くする方が多いので、これを超えても固めることはできますが、1つ問題が出てきます。光が強く当たっているほうから固まっていくので、そこから順番に収縮することによって、樹脂が引っ張られてしまうのです。UVランプは上面が一番光が強く、モールドも上が開いています。上の面から順番に固まることによって、一番きれいに固まってほしい表面のレジンが吸い上げられ、しわやたわみを引き起こしてしまいます。

 

この問題を解決するには、全体への紫外線の当たり方、そのバランスを調整する必要があります。型の厚みや形にもよりますが、基本的に上面からの光を弱く、下面からの光を強くする必要があります。下面からの光を強くすることは難しいので、上面の光を弱くするために、レジン液の付着に注意しながら、上に半透明のカバーなどをかぶせましょう(弱めると言っても光を通す必要はあります)。こうすることによって、一番きれいに固まって欲しい表面から均一に固まり、見た目への影響を軽減できます。

なお、市販のUV樹脂は厚み5㎝以上の作品にはそもそも向いていません。そのような作品を作るときは少しずつミルフィーユ状に硬化するか、それで境界線が出てしまう場合は2液混合型のレジン液を買って、流し込みで作りましょう。

 

いかがだったでしょうか。数パーセントの収縮も、部分的に集中すれば大きくなるということですね。これに注意して、よりきれいな表面の作品を心掛けてください。

ではでは、また。

 

 


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