studio negi’s diary

studio negiとして活動しているアクセサリー作家、ネギのブログ


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鏡面仕上げ後編。

前編でも書いた通り、後編では具体的な仕上げ方法について書いていきたいと思います。

 

自分は作家として駆け出しも駆け出しなので、鉱石レジンを作る際には、UVレジンの型はシリコンではなく、お湯まるくんという、熱湯で柔らかくなるいわゆる熱可塑性樹脂を使用しています。

ですがこのお湯まるくん、熱湯でやわらかくなるものなので、いかんせん熱に弱い。

シリコンだったらある程度きれいに仕上がるのかもしれませんが、お湯まるくんの仕上がりは、レジンの硬化熱によるお湯まるくん自身の変形によってなのか、バリや、UVレジンの硬化収縮による面のへこみ・反り返りだらけ。(型取りも圧着させることになるので隙間ができやすい)

なので、まずはプラスチック用のヤスリで面を出していきます。

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プラスチックヤスリによる面出しの様子

ここできれいに平面を出しておかないと、最終的にきれいな仕上がりになりません。

ヤスリは押し出す方向に削れるので、押すときに強めに力を入れつつ、たまに目で確認などをしながら、きれいな平面になるように削ります。

 

その後に前編で紹介した耐水ペーパーを使い、なるべくゆがみの少ない平面の上で水をつけながら磨きます。自分は1cm厚の硝子板を使っています。

 

#1000まで耐水ペーパーをかけると、すりガラス状の仕上がりになります。

すりガラス状に見えてしまうのは光の波長に対して表面の凸凹が大きいためです。#5000くらいまでかければ一応鏡面にはなるのですが、手間を考えて普通は仕上げ剤などを使います。

 

ということで、次にUVカットスプレーを使います。

UVカットスプレーのコツは普通のスプレー塗装と同じです。20cmほどの距離から、吹き始めと吹き終わりが当たらないようにサッと吹きかける。自分は1度乾燥させて2度塗りします。

表面張力によって凹凸が均されて、この時点で鏡面っぽくなります。

 

最後に、仕上げ剤。これは凹凸を均すというよりも、見え方をきれいにするもの、らしいです。おそらくはシリコーンポリマーの屈折率が関係しているのでしょう。表面をよりつややかに見せてくれます。

 

ここまでやって、やっと鏡面仕上げの完成です。乾燥時間などを除くと、鉱石レジン1つにつき50分ほどかかってしまいます…。ですが、つややかな表面の高級感はたまらないです。

 

余談ですが、曲面を仕上げたい場合は、耐水ペーパーの代わりにスポンジ研磨剤を使うとよいです。スポンジなので曲面に合わせやすいです。

 

 

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